uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)運命という世界線を壊せ 956

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
 
 皆で一斉に花の様な砂獣へと攻撃を仕掛ける。その間にも花の砂獣はその花から種を飛ばしてる。矢が断続的に飛んできて、あらぬ方向を向いてるが、それでも一つ一つが独立した花弁を持ってる。だからその一つ一つが可能な限り敵――つまりはこちらを向いてその種を飛ばしてくる。
 
 皆が可能な限りそれを防ぎつつ前に出てる。単純にその武器を振り回して種を切り裂こうとするもの。武器を旋回させて防ごうとするするもの……砂を思いっきり叩いて、それを盾にしようとするもの……色々な方法で種を回避して前を目指す。けど何人かはやっぱりだけどその種の餌食になる。
 けどなんとか致命傷は避けてるようだ。これが連続して体に穴をあけられたら、流石に死ぬしかないが、一発くらいなら、当たり所が良ければこの世界の人間の強度ならどうとでもなる。
 それができるのも矢が花の砂獣を射貫いてくれてるからだ。流石にあの矢で倒せるなんてことはない。けど、前線の兵士たちの命をつなげることは出来てる。それだけでもかなりありがたいことだ。
 なにせこちらが側はそもそもが数が限られてる。それは当たり前のことだろう。なにせこの過酷な世界では生きるだけで大変なのだ。そんな過酷な世界ではむやみやたらに増える……なんてこともできない。それなのに、砂獣はどこからともなく湧いてくる。そもそもの数の絶対数が違う。
 単純に教会対地上側なら彼我の戦力差は教会<地上である。なにせ教会が動員できる戦力は中央と、地方にいる教会関係者となる。けどこの町の外に危険しかないとなると、戦争地域に地上の街の教会関係者がいくのは難しい。
 まあそれはこちらも同じだが、でも今回は全ての残ってる町の人たちはアズバインバカラとジャルバジャルに集まってる。実際そうなったら地方にいた教会関係者もここに集まってる。
 でも地方にいる教会関係者とその街の住民では数はそれこそ雲泥の差だ。それにそれは対策したから地方の教会関係者はこっち側についたか、そうじゃないのは事前に処理してる。
 
 だからそれを踏まえたら地上側の方が本当なら戦力は多い。でもそれを補うために教会側は砂獣を使ってる。それのせいで戦力差は向こうが圧倒的になってる。そうなるとやっぱり一人一人の戦力が重要だ。
 だから死ななければなんとかなる。死ななければ、まだまだ戦える……ということだ。ひどい? けどそれを皆は納得してる。なにせ……なにせ戦わなければこの世界は終わるからだ。そうなると大切な全てが終わってしまう。
 だからこそ、今戦ってる人たちは、その全ての命を使う覚悟を決めている。