uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 975

 ギリ――俺は歯を食い占める。強い……俺は男だ。それに最近は訓練で鍛えててかなりの筋肉だってついてきてる。確かに彼女は長年戦ってきただろうから、その体は締まってる。それでもまだ女性らしさは垣間見える。それなのに……だ。それなのにおされる。
 
 これはあれか? と思った。俺たち新兵にはまだ早い……として教えてもらってない『血浄』ではないパワーアップの方法を使ってるのかも知れない。
 
「づっ!」
 
 弾かれた。上に腕があがる。そこに入ってくる彼女――
 
(斬られる)
 
 ――と思った。けどそうはならなかった。なぜなら彼女は剣の柄で俺のみぞおちを叩いたからだ。けどその勢いはすごかった。腹の中がひっくり返りそうになるほどの衝撃。更にはそのまま剣の柄で顔面を殴られた。
 歯が何本が折れて飛んでいく。けど、まだだ……まだ。
 
「このあまがあああああああああああ!!」
 
 そう言って俺は剣を振るう。片手で無造作に……だ。けどそれでも十分。なにせこの新しい剣の切れ味は凄い。その時は生かすかどうかなんて考えてなかった。なにせ頭に血が昇ってた。だから俺の剣は普通に彼女を殺そうしてた。
 けどそんな俺の剣を彼女は脚を使ってとめた。どうやってかと言うと、彼女は靴を履いた足で、俺の腕を押さえつけたんだ。そしてその足を起点になぜか浮かび上がった。どういう身体の使い方をしたらそんな動きができるのか謎だ。けど次の瞬間、俺の目には彼女の尻が写った。
 ゆっくりと見える彼女の尻。熱い世界だから、基本男は上半身裸だし、女だって腹とか太ももとか、出せる所はだしてる。防御力? そんなのは砂獣の前では無意味だったんだから、よければ問題ない精神だ。それこそ軍が用意してくれる程の質で無い限りはボロ布と変わりないわけだし、それなら……と傭兵は基本、邪魔な服を着るよりは動きやすさってやつを重視する。
 それは彼女も同じだ。それでも尻はだしてないが、その形ははっきりと分かる。なかなかに大きな、けど引き締まってるだろう尻だ。けどそれも一瞬だった。一瞬が永遠に感じるような時間だったけど、次の瞬間、俺の身体も浮き上がってた。
 そして目がしばしばする。
 
(あれ? 一瞬意識が……)
 
 何が起きたのかわからなかった。けどどうやら俺は攻撃を受けたらしい。彼女が脚を空に伸ばしてる所を見るに、それが俺を攻撃したんだろう。そんな事を思ってると、さらに「ふっ」と短く息を吐いて、その拳が俺を吹き飛ばした。