uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1071

「G-01殿……」
 
 確かに今のはその声だった。視線を向けると、片膝をついてたG-01殿が立ち上がってる。そしてその手は胸くらいの位置にあり、両手が天を向いてる。何をやってるのか……それはわからないが、空を仰いでる……ようにもみえる。
 
 すると次の瞬間、アズバインバカラが……いや違う。アズバインバカラだけじゃない。ジャルバジャルの方もなんか光だした。2つの街……その場所には光が沸き立つようになってる。
 そしてその光が空に街の紋章を表してる。それは古から使われてる紋章……誰が作ったのかも今やわからないものだと聴いてた。けどずっと受け継がれて使われてたそれ。重要な書類とかにも、街の至るところにもあった。
 
 実際何か重要な何か……とは思わなかった。街のただの印だとおもってたからだ。けど、あんな風に空に浮かび上がるとか……どうやら何もない……ということないらしい。
 
「あれは……」
 
 そして空には別の紋章も浮かび上がる。それは実際何か……はわかない。けど次々と浮かび上がってくる。
 
 それは扉を囲むように現れてる。扉に一番近い場所の紋章はきっと中央であるドリランドのものだろう。そもそもがドリランドの紋章に扉が入ってる。そしてその外側にある紋章があってそれらをつなげて内側の円になってて、さらにその外に更に紋章があって、それがつながって二重の円なってた。
 その数は二十くらいだろうか? きっとそれはもう今はなき街の紋章もあるんだろう。かつてこの世界にあった全ての街の紋章が空に現れて一つの陣を形作ってる。そう見える。
 いや、確実にそうだ。そしてその中央に扉……きっとこれがこの世界の……いやあの扉の完成形なんではないだろうか?
 
「G-01殿……」
 
 これをなしてるのはきっとあの方だ。あの方が、その力と知識をもってして、完璧な扉を完成させようとしてる。きっと世界を解明したから、その術を得ることができたんじゃないだろうか? 
 
「すごい……」
 
 そんな言葉が自ずと出る。だって自分には太刀打ちできない所業だからだ。世界に直接干渉できるその力……それは自分には到底できないことなんだ。紋章と紋章、その間に複雑な何かが絡み合っていって、とても荘厳な魔法陣が組まれていってる。空全体をそれは覆い尽くしていくようだ。
 
 まさに……世界を全て巻き込むほどの大魔法。それが完成しようとしてることがわかる。こんな状況だが、自分の心がワクワクとしてるのが分かった。