uenoutaの日記

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転生したらロボットの中だった(ただし、出ることは出来ません)運命という世界線を壊せ 480

「ななな、なんじゃそりゃあ!! ふざけるでないぞ!1
 
 そんなことを叫びつつ、すぐさま次の行動に移る蜘蛛人間はなかなかに戦い慣れしてるように思える。教会の奴等なんて、力は合ってもその使い方……というか運用方法自体は杜撰な物だと思ってた。何せあいつら、自分達が絶対の強者と信じて疑ってないからね。
 魔法の独占が奴等を傲慢に、そして単純にしてるといってもいい。大体の教会の奴等なんて、揃って魔法をぶっ放すしかしないからね。そんなの魔法を発動する前にどうにかしたらいいだけじゃん。一体何を驚く必要があるのか分からない。
 
 これが勇者や魔王とかなら、動き回りながらでもいくらでも魔法を発動してくるからね。しかもあの二人は近接戦も糞強いし。ああいうのが単体で戦うなら理想だよね。まあ勇者にはちゃんと仲間が居たようだけど。魔王はそれこそずっと一人で戦ってきたみたいだ。
 魔王の戦い方はかなり滅茶苦茶だけど、それでも強い。合理性とかよりも野生の本能で戦うからね。でも戦闘に関してはこと間違うことがないってのが脅威ではある。戦闘センスずば抜けてるんだよね。私のようにいやいや戦闘してる奴とは根本的に違う。戦うのが楽しくて仕方ない――ってのが魔王だからね。
 
 この目の前の蜘蛛人間はどっちかというか、そういう本能で戦うタイプではないだろう。それこそ論理的にどういう風に相手を追い詰めていくか、そういうのを楽しむタイプだとみた。でもそれなりには実践慣れしてる。だからこそ素早く動けたんだろう。論理的なタイプだけど、駄目だと分かったらそれまでのプランを全部投げ捨てる柔軟性はあるようだ。
 
 そんな事を考えてると、なんか白い球が生成されてる。そしてそこから白い糸がG-01へと絡みついてくる。なるほど……さっきと違って随分と発動が早い。やっぱりその体の特性に合った魔法だから……と言うことだろうか? なにせ相手は蜘蛛人間だ。蜘蛛と言えば糸……だからやっぱり得意な力なんだろう。まあ……
 
「拘束力はないね」
 
 蜘蛛の糸はとても頑丈だと聞いてたけど……それは嘘であるようだ。
 
『嘘ではないですよ。なにせ自身の体を支えるだけの強度を持ち合わせているのですから。ですが、G-01には何の意味も無い……と言うだけのこと』
 
 やっぱり弱いじゃん。色々とAIが言ってるがつまりはG-01にはこいつの糸は無力と言うことだ。残念。
 
「全く、でたらめな奴じゃな。じゃが……それも想定内よ!」
 
 更に別の力の流れ……それも糸にまでその流れが見える。魔法を糸を介して発動しようとしてるのかな? 興味深い。そんなことを思ってると、目の前が真っ赤になった。