uenoutaの日記

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転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 878

「ドローンに攻撃性能はないんだよね」

 

 今、ここザンサンシャカレへと向かってる部隊はもうちょっとかかる。ものすごく急いで移動してるが、それでも二日くらいはかかるからね。まあけどこの世界、活動時間は絶対的に決められてる。宵があるからね。

 夜通し動き続ける……なんてことはできない。でもある意味で、宵が明けると、完全に回復できる……という強みがある。いくら無茶しても、宵が明けたら体力は100パーセントになるのだ。もしも普通の、それこそ朝があって昼があって夜がある……それが地続きの世界は寝たとしても、疲労の回復具合って人それぞれだ。年齢とかにもよるだろう。けど、この世界でなら、宵が明けると、どんな年齢の人でも100パーセント回復することができる。

 なので明の間は皆さん元気モリモリである。まあもちろん、年齢を重ねるごとに、100%も変わってくる……とは思う。それは100%の上限という意味でね。

 つまりは若い子の100%と老いてる人の100%というのは違う。確かに若い子なら100%……それこそ回復できると思う。けど、老いてくるとその100%は実は70とかもしかたら60とかかもしれない。でも本人は100%だと思ってるし、世界だってそう思ってるから、実質それがその人の体力100%なのは間違いないと思うけどね。

 まあ今は100%のちがいを考えても意味なんてない。大切なのは、更にここからザンサンシャカレに迫ってる教会の奴らの事を教えて、更にここに向かってる部隊がスピードを限界まで上げたとして、間に合うかってことだ。

 

「厳しいか? てか他のところはどうなんだろう?」

 

 他のところにもドローン達はいってる。そして街を見守ってる。だからそのカメラを街の方ではなく、外の方に向ければ……あのダンゴムシなら見つけれそう。

 

「いない……か」

 

 どうやらあのダンゴムシ軍団は一つずつ街を回って回収する気なのかもしれない。その最初がザンサンシャカレってわけだろう。過剰戦力だと思ったけど、一箇所ずつ回るつもりなら、あんなもん? きっと私達のことも教会は考えてるんじゃないだろうか? それでもあれで大丈夫って考えた根拠はよくわかんないが。

 でも実際、このままでは部隊は間に合わないし、私だって出ることはできない。そうなると奴らの思うつぼだ。

 

「どうしたら……とりあえず……」

 

 私はザンサンシャカレにやってたドローン達を集めて、ダンゴムシの前に出した。それで壁を作る。はっきり言ってなんの意味もない壁である。

 けどそれでも警戒してダンゴムシは止まった。教会は私を……というかG-01を警戒してる。なのでこれでも止まるくらいはするだろうと思った。でもこれで稼げる時間はせいぜい五分だろう。流石に五分じゃ間に合わない。