uenoutaの日記

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転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 904

 これでこっちが占拠したダンゴムシが3つ、そして教会が占拠してるのが二つである。こっちに有利に傾いた。でもこれでこっちが勝利を宣言できるのか? って言えば微妙なところだ。

 いや、ここで「やられた」となって目隠しの聖女達が撤退してくれたら、それはそれで助かるわけだけど……けどどうやらそんな気は無いらしい。周囲の五分の三が敵になった。その事実に、彼女は言う

 

「そうですか。そうですね。慈悲はありませんよ」

 

 そんな発言をする彼女は奥へと引っ込んでいく。あれ? 私はてっきり彼女が強力な魔法を駆使して、占拠されてるダンゴムシの櫓に猛攻撃をするものだと思ってた。だって基本、ザンサンシャカレの兵士たちは接近戦しかできない。こうなったらダンゴムシから攻撃をすることもできない。

 だから今なら残ってる教会の奴らは攻撃し放題である。そしてその中で一番強いのがきっと彼女だろうし、彼女がなにかやってすぐに終わらせる……とか思ってたけど、そうじゃなかったみたいだ。それなら他の奴らが……とか思ったけど、そうでもない。一応アズバインバカラの人達が今でも毒の弾を撃ち込んではいる。

 けどそれも今や教会の兵士たちが張れる結界が完成してるからね。それで全員を使ってるわけでもない。だから攻撃とか出来るだろうに、残ってる二つのダンゴムシの上の奴らは防御にてっしてる。それが逆に……なにか不気味だ。

 

「奴ら、諦めたんじゃないか?」

 

 そんな事を言うやつが出てくるくらいである。実際、3つのダンゴムシを占拠して、状況的にはこっちが有利になった。こっちにはもう向こうに渡る手段がないからこれ以上何もできないんだが……向こうも下手に接近したら、ザンサンシャカレの兵士たちに取りつかれたりしたら面倒だろう。

 

「一応、ドローンで運ぶことは出来るけど……」

 

 さっきのでっかくなった教会のヤツとの戦闘で盛大に使い捨ててしまったドローンだが、急ピッチにこっちに集めつつ、製造もしてるからね。それに一機に付き一人くらいなら運べる。

 けどそれはしてない。なぜなら、どう考えても危険だ。だってそもそもが重量的には厳しいのだ。激しく動くなんてできない。ゆっくりと教会側のダンゴムシに接近しようものなら、当然だけど攻撃を受けるだろう。

 どう考えても良い的にしかならない。だからやってない。そんな事を思ってると、なんか三匹のダンゴムシが今まで一つのダンゴムシを囲むようにひし形になってた隊列を崩しだした。そして……

 

「なんかスピードがあがってないか?」

 

 ザンサンシャカレの兵士の誰かがそんなコトを言った。そしてそれは当たってる。ザンサンシャカレが占拠したダンゴムシ三匹はスピードを上げてザンサンシャカレの街を目指してる。

 これは恐れてた事を実行しようとしてるっぽい。