uenoutaの日記

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転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1064

 聖剣は再び扉の怪物の顔へとささる。けどこれで効くのか? 一度同じ様に顔に聖剣を突き刺した。そのときは結局元に戻った。そういう存在だとアイはいう。けど今回は……
 
 声にならない声……そんなものをこの化け物は出してる。そしてすごく暴れてる。前のときは反応も薄くて、すぐに元の状態に戻ったと思う。でも違う。やっぱりこの二体の鬼……ネナンちゃんの親なのかは自分には判断なんてつかない。だってそういう要素は自分には一切わからないからだ。
 
 でもここからどうするのか……それは同じ思いがあったようだ。それは……
 
「うおおおおおおお! 引っこ抜けええええええええええええ!!」
 
 そう、自分もそして鬼もこの扉の化け物をこの扉から引っこ抜く気だった……ということだ。そもそもが自分は最初、こいつは扉から出したら駄目なんだ……と思ってた。どうにかして扉の向こうへと押し込めて返さないといけない……と思ってた。でもこいつはどれだけ攻撃をしてダメージを与えたとしても、そのダメージをなくして復活してしまう。
 時空間を司ってるらしいこの存在はダメージをそもそもが「なかった」事にできるとみていい。それだけ強力な存在だ。ならさっさと扉からでて、この世界を終わらせられるんじゃないか?
 
 けどこいつは扉から上半身を出した状態でとどまってる。最初こいつがこの状態になったとき自分は「まずい」と思った。もう少しで完全に出てくる……とそう思ったんだ。
 でもそれからどうだ? こいつは完全に足まで出る時間はあったはずだ。けどこいつは出ようとしてない。そもそも今の状態になる前は無理やり出ようとしてた。でもその様子が今は一切ないじゃないか。もしかしたら、こいつは今の状態が一番いいのては? と思った。
 だから引っこ抜くことにしたのだ。
 
 頭に聖剣を差して、そして刺した状態で、聖剣の形をかえる。先端を広げて抜けない様にした。返しを付けた。そして聖剣を引っ張る。左右から鬼たちもこの化け物の手を肩に抱えて、全体を使ってくるっと回るようにして背負投げの要領で引っこ抜こうとしてる。最初どこかが引っかかってるような抵抗感があった。でも自分と鬼二体の力……それが加わったことでやつはでてきた。
 
 その腰から下はそもそもがなかったが、何やら長い布の様な物が広がってる。やつが砂に落ちたときに、それが広がった。