uenoutaの日記

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転生したらロボットの中だった(ただし、出ることは出来ません)運命という世界線を壊せ 411

「痛っ……」
 
 勢いに任せて拳を打ち合わせた私だけど……普通に痛かった。なにせ私の拳には一応なんか光の豆腐というか、コンニャクというか、そんな物体があったからこれが物理的な衝撃を和らげてくれるって思ってたんだ。
 
 だってG-01にはちゃんとした小手が現れてるしさ。それとこれは連動してるわけで、それなら私の拳も守ってくれる物だと思うじゃん。
 
『まだシンクロ率を100パーセントにしてないんですから、連動もしてないじゃないですか。アホですか?』
 
 AIの奴の辛らつな言葉が心に刺さる。イヤ確かにまだシンクロは控えめな通常状態だけど、それでもこんな風になったらテンション上がるじゃん。
 まあけどAIの言うことを考えれば、戦闘特化のシンクロ率をあげればこの手のコンニャクもただの飾りではなくなるって事なのかな? まあけどシンクロを高めると疲れるんだよね。痛みも増すしね。だからなるべくならこの状態で戦いたいと思ってる。
 確かに機体を自由自在に動かせるってのはストレス無くて良いけど、この状態にも慣れてきてるからね。てか普段はこっちの状態なんだから、こっちの方が慣れてるのは当たり前だね。
 それでも感覚の部分で違いがあるんだろうね。なにせシンクロ率を100パーセントにすると本当にG-01がそのまま自分の体になったように感じる。
 やっぱりここで一定のエリア内でモニター見なから体を動かしてるのとは違うんだよね。
 
『とりあえず一発殴ってみることをおすすめしますよ』
「え? だってまだ距離あるよ? これって直接殴る武器でしょ?」
 
 なんかAIが変なことを言ってきた。ここで殴ってもまだ空中だよ? 私の……というかG-01の拳はそこまで長くない。あれかな? 本番前にシャドーボクシングをしておけって事かな? ジャブジャブジャブ、ストレート!! くらいはしてみようかな? 
 
「シュシュッ! シュシュッ!」
 
 私は口でシュシュッ言いながら両拳をリズムに乗って突き出してる。でも……
 
『お遊びですか? もっと真剣に気持ちを込めた一撃を放ちなさい』
 
 めっちゃ怒られた。何でこんなに厳しいの? イラッとくる。私はそのいらだちを拳に込めるようにして握りしめる。
 
「AIの小姑おおおおおおおおおおおお!」
 
 そんな言葉と共に右拳を放った。すると何かを殴ったような感触が伝わってた。そして土埃を吹き飛ばして地上の砂銃が吹っ飛んだ。
 
「はへ?」
 
 一体何が起きたのか自分にもわかんない。