「ふむ……」
ドローンを使ってあのおっきくなった教会の奴を調べてわかったのは、はっきり言ってあいつは放置で良い……ということだ。てかそれが一番楽……ということだ。なんでかというと、やっぱりだけど、あれは相当無理してる。
それこそ命を代償にしてる――と言われてもおかしくない。でもだからこそ、あれは時限式だと思える。つまりは待ってればあの状態を維持しておくことは出来ないのだ。だからこそあれは放置が一番いい戦略といっていい。でも……
「あの場じゃ無理なんだよね」
今の最前線はダンゴムシの櫓である。そこは狭く、逃げ場所なんてほぼない。つまりはあれを放置なんてできないのだ。それに……こっちからしたらあの場を維持……いや支配したいわけだ。そうなると、どうあがいてもでっかくなった教会の奴を倒すしかない。それか……
「落とす……のがいいか」
ダンゴムシの櫓の上からあのでっかい教会の奴を落とすのはとても有効と思える。まあけど、なんか戻ってきたそうな……そのくらいの身体能力はありそうではある。けど、元からそこにいるのと、やってこようとする――のでは戦略上違いが出てくるよね。だって迎え撃つ方が圧倒的に有利だし、上を取る……という意味は戦いにおいて重要ということはいろいろな歴史が証明してるだろう。だからこそ、最初に移ってくるときにその行動をとれなかったのが痛い。けど仕方ない。だって本当にジャンプで届くなんて誰も思わなかったんだ。
だから倒す――まで行かなくても、なんとかあのでっかい教会の奴を落とすことができれば……いや本音を言うと、はっきりいうと倒すのは難しい。だからどうにかあそこから落とすのが一番理想的だって思えてきた。
実際ドローンでもあの教会の奴を倒すことは出来ないだろう。出力を最大にしたスタンガンでもきっと無理だ。けど落とすのは案外いけるかもしれない。
もちろんそれもドローンだけでは無理だ。それにザンサンシャカレの兵士達だけで無理だろう。だからこそ、私たちが協力する必要がある。でも流石に目隠しの聖女もただずっといいようにやられるってわけはないだろう。そんな奴じゃあれはない。
あの女性はか弱そうな見た目だし、清楚レベルでいえば、ペニーニャイアンよりも高い。あいつは見た目からビッチさがね……にじみ出てた。まあビッチというかセクシーさがあふれてた言うほうが正しいけどね。
それにあいつは絶対に自身から戦場になんて出てくることはないだろう。でも彼女はここにいる。それだけ、自分の力に自信があるんだと思う。こっちもいろいろとパワーアップをしたとはいえ、教会側にはこれまでの積み重ねとかがあるだろう。
それこそ何百年なのかしらない積み重ねがね。それを侮ることなんてできない。私が直々に相手にしてるのなら、そんなの「ぺいっ」とできる。だってG-01はそれだけの存在だからだ。
けど今戦ってるのは現地の人たち……元から劣勢なのだ。だからそんな簡単じゃない。でも諦めない。諦めることなんてできない。だから私もそんな気持ちをきちんとサポートしてあげるために動き出す。
