uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

ある日、超能力に目覚めた件 346P

「さてと……」
 
 とりあえず天使っこと悪魔っこを行かせたことで、悪魔は好き勝手にできなくなっただろう。どうやら悪魔にもあの二人の存在は感知されないらしい。力の質って奴が違うと、色々と漏れる……それを野々野足軽は今回の事で学んだ。
 力の種類というか、もっと戻の所は一つじゃないのだ。だからこそ、自分がこんな力をもってるから、それを基にしたレーダー的なものをやってたとしても、全く違う力には反応ができない。だから野々野足軽はそこら辺を色々と改良してる。力を自身の力基準にしないようにしたのだ。まあだからって想像の埒外の力って奴があったらそれに反応できるのか……それは野々野足軽にだってわかんない。
 けどこのおかげで、更に野々野足軽には世界の見え方って奴が変わった。今の野々野足軽には風の歌うことが聞こえて、花々の雑談も聞こえる。雲が形を変えるごとに違う願いを口ずさんでるし、雨になると実は雨と共に沢山の悲しい声が降ってきてた。世界はどうやら幾通りもの見え方がある。
 それが野々野足軽にはわかった。いや、野々野足軽にしかわからないことだったのかもしれない。
 
『※※※』
「ん?」
 
 何やら聞こえた。風の声だ。野々野足軽の頬をなでで、風が何かをいってきた。それは風からのSOSのように聞こえた。風は野々野足軽に声が届くとわかってるのだろうか? それに野々野足軽にはその風か何かキラキラとしてるようにみえる。そして野々野足軽の前で風がつむじを作ってる。きっと風全体ってわけにはいかないから、この一部分を使って何かを伝えようとしてるんだろう。新しい発見……新しい見方……そんなのはワクワクとするものだ。
 
(これって、俺の力の理解力が低いから、風の言葉を理解できないのかな?)
 
 なんとかなくそんなことをおもった。だって力ってはっきり言って超常なのだ。言語を理解するのなら普通はそれこそ『勉強』という二文字が必要だろう。単語を覚えて、文法の法則を理解する……ということが必要だ。
 けど力ならそんな勉強は必要ない。いや、もしかしたら強制的になんか脳に理解させてるのかもしれないが、とりあえず力で無理やり頭に知らない言語でも言葉がわかるってことができるのである。
 実際野々野足軽は英語は全然できない。けど力を使えばなんか強制的に日本語として理解できるってことが起きてた。実際それはどんな言語でも行けた。野々野足軽は日本にいても、遠視とかなんやらう使って遠くを把握することができる。だからまずは韓国とかの言葉をやってみたらできた。、そして中国……ベトナム……インドとかはもう日本にはなじみなんてない。けどなんか行けた。大体はこの星で人間が利用してる言語は同じくらいの力の具合で強制日本語化できるみたいだった。
 けどどうやらこの風の子は無理みたいだ。それは人間じゃないからなのか……そもそもが普通にやってたら気づくこともできなかった力の存在だからってこともあるだろう。
 
(もっとこの方向に力を振ってみるか)
 
 なにせ今は沢山の可能性という力……その全方位に間口を広げてる。実際これが全方位なのかもわからないが……でも今だけはまたちょっと狭めようと野々野足軽は考えた。
 そうやってこの風の子に力を寄せれば、きっと日本語として理解できるんじゃないか? って思ったんだ。