ポニ子が大型のポニ子に溶けた。何を言ってるのかわかんないかもしれないが、そのとおりなんだから仕方ない。とりあえずメタリファーへと向かっていった勇者とアイはあの攻撃以外はちゃんとどうにかできるみたいだ。
メタリファーもあれは早々出せないのかもしれない。それでもメタリファーの手数は圧倒的だ。強力な時空間の攻撃に加えて、それを宿した無数の髪の毛の攻撃。それに開放されたやつの視線は見つめるだけで時間と空間の歯車を狂わせてる。
通常ならあいつと戦う……ということ事態が困難なレベルだ。だってそんな時間と空間を乱れさせられるって、やられてる相手からしたら何が起こってるのかわかんないからね。
アイも勇者も私が……というかG-01が補助してるから、都度その修正を行ってどうにかこうにか戦えてる感じだ。それがなかったら……既に彼らは時空間の狭間に囚われて、この世界の住人と同じ様になってるだろう。
彼らは私の端末と言っても過言じゃないから、こっちから干渉をできるおかげでどうにかなってる。もっと独立性を高めたほうがいいかも……とおもってた訳だけど、そうじゃないのが幸いしてる。
そもそも勇者は元はG-01とは全く関係ない一人の人間だったわけで、そんな彼の体をG-01へと縛り付ける状態は良くない……とか思ってたけど、それがいい方向に作用することもあるんだね。
アイ? アイは元からG-01の中にあったAIだからね。そこら辺の意識は低い。そもそもがアイは個になりたい訳でも無いみたいだしね。
「ポーーーーニーーーーーー!!」
さっきまでダランとしてた巨大なポニ子。それが動き出した。きっとポニ子自身が動かしてるんだろう。そのために溶けた。だって中のネナンちゃんはまだ意識を失ってる。そんなネナンちゃんの周囲がなんか暖かくなってる? ポニ子が回復をしてるのかもしれない。
そんな力があったんだ……って感じだけど、ポニ子は結構謎が多いからね。そんな力があったとしてもおかしくない。そもそもが……だ。私はエネルギーが高まる度に勇者や魔王の体もアップデートしてた。
けどポニ子にはそんなのは出来ないわけで……けどポニ子も私の眷属というか? なんかそういうのになってるわけで、強まった力の影響を受けてるはずだ。だからポニ子も見た目的にはわからなくても強くはなってるはずだった。
それをきっと今披露してるんだろう。ポニ子はポヨンポヨンともう一度走っていく。そしてそのまま再びタックルする。けどメタリファーも今度はそれを受け止める。わずかに後方に下がったけど、でも吹っ飛んではない。脚も無いのに踏ん張るメタリファー……どうやらその髪の毛を地面にさして抵抗力にしてるらしい。
そしてその腕でポニ子の体を掴む。すると――
「ポーーーーーーーーーーー!!」
――というポニ子の叫び。なにかの力を受けてるみたいだ。けど負けずにポニ子はメタリファーの頭から食いついた。そしてそのまま持ち上げる。逆さまになったメタリファー……そしてその口に光が収束して……気の抜けるような声なのに、それに似合わないほどの光が周囲を満たしてる。