2024-09-01から1ヶ月間の記事一覧
全くあらぬ方向から飛んでくる巨大な岩。土がついたままでその土を落としながら進んでくるそれ。そんな光景をゆっくりと観ながら、頭には別の方向の光景が野々野足軽には映ってた。それはさっきまで見てた筈のサルの方だ。はっきりとその姿を捉えてるわけじ…
フォルダを開く事を決意して、頭の中でダブルタップ! すると私の頭に知らない光景が広がっていく。 『なぜだ!! なんでこうなった!!』 なんだろう? いきなり聞こえてきたその声。私の視界には空中に綴られる文字とその向こうで何やら大きな水槽のような…
ドオォォォン! ドオォォォン! ドオォォォン! そんな風に激しい音が響き、そして地面が揺れている。地面に木が刺さったり、岩が地面にめり込んだりしてる。でもそこは流石はサル。体が大きいといってもその素早さはかなりの物だ。つづけざまにサルが野々野…
やっぱりどこに行ったか分からないフォルダを探すのなら最新だよね。勝手にそこに最近のダウンロード物はぶっこんでくれてる物……というのが私の頭にはあったのだ。 きっと前世の名残だろう。けど実際、それで知らないフォルダが見つかったから良しとしよう。…
「なんのつもりだ? どうして襲ってくる?」 とりあえず動き回って攻撃をしてくるサルに向かって野々野足軽はそんな風に言葉を向ける。このサルが言葉を理解できるのか……はわからない。いや、寧ろサルが人語を理解するわけはない。だから足軽も別に返答を期…
目を閉じて、私は自身の頭を中をさぐる。この感覚は実はとても新鮮だった。だってだよ? だって普通……というか普通の人は記憶を引き出しているとき、どうしてるだろうか? うーんうーんと悩んでこれだ! って感じじゃないだろうか? それか直近なら簡単にす…
「こいつ!」 まさかっ――と野々野足軽は思ってた。だってまさか自身が空中にとどめた物を使って空中を闊歩して来るとは予想外だったのだ。まずは挨拶のような一撃をこの猿は向けてきた。 その長い腕をしならせるようにした一撃。でもそれを足軽は防いだ。眼…
「ふむ……バイタルに異常はないね。それに体の情報は……多分以前と変わらない。ということは本当に何がアップデートされたの?」 私は思い出して自分自身を確認することを試した。そうバイタルチェックに 健康チェックである。実はいつでも私は健康をチェック…
『そうか……君は……あれが実行されてしまったということか。そうなのか……そこまで……』 う……ん…… 『アップデートを完了します。プチュオクミよ覚醒してください』 「うぅ……ん……あれ?」 私は目覚めた。なんかボウっとする。頭を振って周囲を見る。真っ暗だった…
野々野足軽は天使っ子と悪魔っ子と別れて田舎へと急ぐ。まだ夜は深い時間帯だが、なるべくいなくなるのは避けたい。もちろんちゃんと対策はしてる野々野足軽だ。簡単な偽装。まずは布団の中には毛布を押し込んでそこにいる様な偽装は基本だ。さらに僅かに動…
ふわりと足軽は夜空を駆けてた。 『それでは私たちは次の覚醒者に寄り添いに行きますので!』 『どうしようもなくなったらまた頼むぞご主人!!』 「なるべくならそうなる前によんでほしいけどな」 『なんとか私たちと重ねるようになったじゃないですか』 「…
私の推論は多分正しい。この船はきっとG-01と同じ技術が使われてる。もしかしたらG-01を作った人たちと同じくらい進んだ技術をもった人たちの船……という可能性も在るんだけど……でも私の中ではそこまで進んだ人たちはG-01を作った人たちだけ……で、あってほし…
グチャ――グチャ――グチャ――グチャ―― グロい映像が……いや、そもそもが内臓とかある存在でもない靄であったこけし。そのこけしは大きくなってた。三階建ての建物くらいの大きさはあった。それが最後には押し倒されて、そのサルは一心不乱にそのこけしをむさぼっ…
私は今まではこのG-01を作った人たちこそが全ての世界……それこそ未来と過去を含めた中でも最高峰の技術を持ってる……と思ってた。勿論それは自分自身の勝手な思い込みだ。 だって私には全ての世界のことなんてわからないし、どれだけ世界があるかもしらない。…
力を使って遠視をしてる野々野足軽。そしてそこには衝撃の光景があった。 「あがああああああああああああああああ!!」 そんな化け物の叫び声。そしてバゴオオオン! やらドガアアアアン!! とあの廃村の周囲でそんな音が轟いてた。これだけの田舎で、周…
「成功した……かな?」 私は手元のストップウォッチを観た。入った時とズレの無い時間。どうやらちゃんとできたみたい。入った瞬間に早くなったような、いや逆に時間という概念を感じて遅くなったようにも感じたあの瞬間、私の拡張された思考にあらかじめ組み…
「あらあら、どうしたの足軽」 暑い外から帰ってきたおばあちゃんはさっきまで近くの畑に行ってたんだろうと思える格好をしてる。頭には布が首まで覆うように垂れてる帽子に服も汚れていいようなものだ。 そしてこんな暑いのに腕や脚も完全防備。絶対に暑い…
伸ばした腕が時空間の狭間へと触れる。そうなるともう後は強制的にそれは起こる。時空間の狭間へと吸い込まれて、そして気づくと……元の場所に吐き出される。 それは一瞬……いや、正確には一瞬でもない。だって……だ。だってそれには時間という概念が重複してる…
けど私とその世界の人達には決定的な違うがあるだろう。だって私が乗ってるこのG-01は全ての世界でもきっと一番と言えるくらいの技術が詰まってる。そしてその記録を残してた世界は私が伝ったこれまでの世界よりは確かにその技術は進んでた。 でもきっとG-01…
「それじゃあ……」 「うん」 「あの、送ろうか? やっぱりまだ心配だし」 「ううん、大丈夫。早く小頭ちゃんを家で休めてあげて」 そんな風に育代は言う。足軽たちはあれからなんとか壊れた鳥居を超えた。二人は動けなかったから、二人をおぶって足軽が村の外…
「見えた! あと少しだ!」 木々の向こう側に村の出口が見える。走り出して五分も経ってないが、まあこんなものだろう。そもそも狭い村だったし、そもそもそのまま残ってる……と言う感じでもなかった。ちょっと入って倒壊してた家屋がいくらかあって……みたい…
はっきり言ってこの数ミリの狭間は完成度が嵩すぎる。下手に閉じるとかできない。あまりにも干渉をしすぎると、逆にこの安定してる時空間の狭間が不安定になる可能性がある。 そうなるとどうなるのか? すぐにメタリファーが対応してくれたらいいけど、ここ…
二人の足が止まってる。足軽もここでいきなり力を使ってこの一面の手の海を掃討するのは流石におかしいだろうという事でどうしようか迷ってた。だって小頭には自身に超能力が目覚めたとか言ってないのだ。仕方なかったから、平賀式部にはそういうこと――にし…
「ふむ……どうやら内部からならこの隔たりは無いみたいだね」 私はG-01の中からでも内部を進んでる勇者たちの動向は常に把握できてる。だから三人+一体が私の位置を超えて行ったのもわかってた。私は船の塔の外部からまだ上にいけてない。なにせ不思議な断絶…
それはフラグだったのか、野々野足軽が安心した時に危険な信号が足軽の頭には響いた。そういう仕込みを足軽はしてる。なにせ……だ。なにせ色んな作品を読んできた足軽だ。 自身の事をオタクだと思ってる足軽は先人たちが失敗をしてきた歴史をちゃんと記憶して…
「よくなってるね。すごいよミレナパウスさん」 そういって私を褒めてくれる勇者様。この人から見たら私の戦い方なんて全く持って拙いはずです。だって、私からみてもわかるくらいに勇者様の戦い方は洗練されてます。 その輝く剣にふさわしいと言える戦い方…
「こっち!」 脚がガクガクとしてへたり込みそうな小頭のことを幾代が引っ張って走り出した。村中の変な靄は確かにそこにあるが、ゆらゆらと揺れてる。確かにそこにあるが、でも別に足軽たちに注目をしてる……とかはない。 だからこそ、一気に駆け抜けようと…
あれからどのくらい経ったのでしょう? 私はガムシャラに戦って前に進んでいました。私はただアイさんが言うように進んできただけ。すると…… 「こっちこっち」 そんな風に私達に手を振る男性の姿が見えました。勇者さまです。けどその後ろにはなんだか目玉が…
私も多少はアイさんから魔法の知識を授かりました。けど本当にこの短時間での間、その説明を聞いてるだけだった私。アイさんはとてもペチャクチャ――はなんだか言い方がわるいですね。 そう、ものすごい勢いでまるで口が回転してるんじゃないかと思うほどでし…
「な、なに!? なんの声?」 「なんかすごい声聴こえた!!」 二人の反応はそれぞれ違った。小頭は声を聞いて怯えてて、幾代はなにかちょっとワクワクしてるような……そんな感じに足軽は感じれた。 とうの足軽はという、とりあえず今の声には驚いた風を装い…