2024-10-01から1ヶ月間の記事一覧
おばあちゃんはその日、おじいちゃんとは違う畑、家に近いところの趣味様な畑に成ってる野菜を収穫してた。緑色が鮮やかなキュウリ、赤のみずみずしさがはち切れんばかりのトマト、スーパーに並べられてる物よりも大きくてもっと濃い色をしてるナス。その他…
ガシャコン――ガンガン――ギィィィギィィィ――ヂヂヂヂ そんな音が響いてた。中央の管制塔に入るのにちょっと止まどまってしまったが、入ってみたら完全に外の『世界』とは隔絶されてるのがわかる。いや、逆だ。 世界はこの船によって『隔絶』されてるのだ。 「…
今まで行った世界では化け物は見たけど、恐竜とかの格好いいのはみてない。なんかどいつもこいつも生物を逸脱してるというか? そんな奴らばっかりだった気がする。ここの目玉だってそうだ。 てかこの場所にいる目玉は生物ですらないけどさ。なので格好いい…
おばあちゃんはいたずらが成功したかのようにその正体を現す。なんか女子プロレスラーからいきなり老体になってしまったわけで、もしもこれが足軽ではなかったら、こんな光景目の前でみたとしても受け入れがたい光景だと思う。 でも足軽は全てを……とまでは言…
「わた……しは……違う……違うの! 聞いて足軽!」 彼女はサルをけしかけたみたいな事を足軽に言われて動揺してる。実際足軽は彼女がおばあちゃんで幾代であるとわかってるから、危険な事を孫に向かわせるなんて事はしない……と思ってる。 なにせ孫ってめっちゃ可…
「うわぁ……」 私はびっくりした。なにが? と思うだろう。それはこの円盤に、一つの世界があったからだ。この円盤は巨大だった。そこらの船何百隻分……いや何万隻分くらいの大きさがあった。私は外周を歩くのはやめて、内部への侵入を試みた。 幸いに私はこの…
「足軽、やめて。その子たちは……その子たちに害はないの」 「…………」 足軽はわざわざ顔を隠した訳だけど……どうやらバレてしまってるみたいだ。そうなると靄を出してる意味もない。いや、もしかしたらブラフの可能性も……と思ったけどその考えは足軽は放棄した…
やっぱり技術というのは素晴らしい。私はG-01の中にいてそれを実感してるよ。なにせ私の命はG-01の技術に支えられてるんだからね。00(イグゼア)の内部情報を分析しつつ、この船の塔の下層の探索も進めつつ、更にはいつものG-01のマニュアルも並行して進め…
「はっはっはっ!!」 森の中を走る影がある。彼女はなぜか薄汚れた長靴を履いて、その体には大事な所に手ぬぐいみたいなのをまいてるだけだ。そんな彼女は森を走る。時折聞こえる大きな音。そして直後吹き荒れる風に体を飛ばされそうになったりする。 けど…
私が受け取ったイグゼアの資料の中にはこの円盤の資料もあった。てか当然だね。流石にこれだけバカでかい円盤だ。色々とメンテナンスだって必要だろうし、設計図というのはとても重要だろう。 まあそれを私に残す……かは別問題な気もするが、どうやら『彼』は…
「別に大人しくしてくれたらそれでいいんだ。ただ静かに森の奥深くで暮らしてくれないか? それとも人間に恨みでもあるのか?」 気絶してない残りのサルに、そんなことを問うてみる。実際このサルたちが人語をわかってるのかなんてわかんないが……このでっか…
ドゴオオオン!! バガアアアアアアン!! そんな音が室内に響く。まあとても巨大な円盤の中です。いうなればこの通路だけでも六車線くらいの広さが実はある。実際流石にこの円盤を徒歩で移動してた……なんてのは思えません。 それに中央分離帯みたいなのも見…
「くっ! きゃあ!」 私はいいように目玉たちに遊ばれてた。いや、向こうは遊んでる気はないんだと思う。本当に邪魔者を排除しようとしてるんだろう。なにせ奴らには遊びなんて行為を出来る知能はないだろう。ゼロか一か……それしかない筈だ。そもそもそんな…
サイコキネシスは足軽が最も得意としてる力だ。実際、足軽の力の源泉ともいえるかもしれない。なにせ一番最初に起こった超常が体が浮くという事だった。 あれは今思えば夢だったみたいにも思える。けど確かにあれがきっかけだった。それは確実だ。そして小さ…
「さて、どういう風に決着をつければいいんだ?」 野々野足軽はサルたちを追い詰めながらそんな事をつぶやいた。四対一だが、足軽は自身が全くもって負けるなんて思ってない。だからこそ、戦闘中にも関わらず、余裕がある。実際あのサル達が足軽に背を向けて…
前からやってくるのは目玉たち。G-01を確認した目玉たちは、その体積の大半を占めてそうな目玉を赤く光らせます。ちなみに今までの遭遇回数から推察するに、普段というか平時は彼らの目は青い感じです。光ってるというか、その体から漏れ出てる光がそれです…
「くわぁぁぁぁ」 大きな欠伸をしてハンドルを握る男がいた。軽トラックを運転してるその男は夜の暗い道を車のライトで照らして慎重に進んでた。なぜにこんな時間にその男が車を運転してるのかというと、ただ単に昼が熱すぎるからだ。昼が熱いから、夜に農作…
「むむむ……疲れる」 私はそこそこ疲弊してた。戦闘以外でこんな疲れるなんて……いや頭脳労働も疲れるけどさ……またそれとも違うんだよね。なんというかな? 普段は意識してないことに意識させられるから、脳のリソースが一部取られる感じ? 私の何回も拡張して…
『わかった! 探してみるね!』 『もっと僕たちに頼っていいんだからな!』 そんな事を言うのは風の子と風の少女である。実際もっといるのかは分かんないが、呼ぶと来るのはこの二人なんだよね。別に顔とか見えないから同じ奴なのかは正直足軽にもわからない…
私は自身の変化に気づいた。けどさっきはそうじゃなかったような? いや私の頭が勝手にこの機能を今入れたのかもしれない。なにせ普段からこんな色々と観えてたらちょっと面倒だ。 というか目が疲れそう。単純に……何が見えてるのか……それは私から出てる光と…
私は目を開ける。いや、今までも目は開けてたかもしれない。ただ私の眼球にはこの目の前の見慣れた光景ではない、そうじゃない光景が見えてただけなのかも。だってそこそこ目がなんか疲れてる。 ああいうのは普通、脳に直接注ぎ込んできてる? というイメー…
男女の関係を恋とかだけで区分するのはどうだろう? と足軽は思ってた。そう、そもそもおばあちゃんもただ孫にこの田舎をもって楽しんでもらいたい……と思って毎日毎日遊びの約束をしてるんじゃないかって…… そもそもが実は成長するにつれて、田舎に行く……と…
『この記憶を見てる者よ』 そんな風に、彼はこっちを見ていってくる。これはそもそもがきっとこの記憶を持ってた『彼』が残したものだ。それはきっと何かを伝えたいから……そして伝える……ということはそれを見てる人を想定してるわけで…… 『情けないだろう? …
「ふう……」 広いお風呂でのびのびと脚を伸ばしてる足軽。田舎の方の家の浴室というのはどこもこんなものなんだろうか? とか考えるが、きっと違うだろう。 おじいちゃんの家は見た目的には別に普通の田舎の一軒家だ。都会の家よりも部屋数も多いし、納屋や蔵…
「ほら、小頭ちゃんこの魚もおいしいわよ」 「うう……だって魚って目がギョロってしてて、こっち観てくるんだよ?」 「それはね、小頭ちゃんに食べてほしいから『おいしいよ』って言ってるのよ?」 「そんなのでだまされるほど私子供じゃないよ!」 「あらあ…
カンカン―― そんな音が頭に響いてきた。まるで裁判所で聞くような、あの木のハンマーみたいなのを専用の台に叩きつけるような……そんな音。まるで電波が悪い時の映像みたいにとぎれとぎれていく映像が暗転して、それして聞こえてたきたのがこれだ。 いったい…
「それじゃあ二人とも。次はお祭りでね!」 そんな風にさわやかな笑顔と共に自転車に乗り込んだ幾代。水着の上から簡単に羽織れるだけのワンピースを着てさっさと彼女は自転車を漕いで帰ってく。 その背中を見つめる足軽と小頭。足軽達もその背中を見送って…
『そうなのか……』 『はい、あの博士はもしかして母の事……』 『はは、よしてくれ。彼女はただの友人……いや違うな。ライバルだっただけだよ。こっちが勝手に思ってただけだがな。なにせ彼女は他の男とよろしくやってたわけだからな』 必死になんか取り繕ってる…
「興味あるの?」 「それは……まあ……そういう力があるのなら、使ってみたくなるのが男子っていうか?」 あいまいにそんな風にいってみる野々野足軽。そんな風に興味がある……とか言っておけば、もしかしたら向こうから告白してくれるかもしれない。 そんな思い…
またなんかよくわかんない言葉が出て来た。死数次元って何? きっとこのとんでもなく進んでる文明で幾人か出て来た天才が発見した何かなんだろうって思う。 『わかりますか。これが何か』 なにか一番黒づくめの連中と話してたその人が彼にそう語りかける。横…