uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 688

(ふむ)

 

 なんとか口を出してる軍の人達。けど……それでどうにかなるような相手じゃないよ。たしかに言ってることはわかる。二足歩行の砂獣はそこまで機敏ではないしね。その圧倒的な防御力とそして攻撃力で正面から市民たちを押しのけてる。

 それに対して市民たちはその武器を信頼してるからこそ、絡め手って奴を使ってない。正面からなんとか斬り殺そうとしてる。でも正面は本当に強固だから、軍の人達はなんとか彼らに搦手を使ってほしいから声を出してる。けどそれは届いてない。

 いや聞こえてるかもしれないが……それを彼らは聞いてない。いや聞いてるけどその通りに動こうなんて思ってない。彼らの心情はこうだ。

 

(何も出来ない奴らがうるせえ!!)

 

 だよ。なにせ軍の人達は武器は持ってるが、砂獣に立ち向かってない。その時点で、市民たちは彼らの言葉に価値を感じてない。実際彼らは頑張ってた。なんとか生き残ってるのがこれだけで、本当はもっといたのだ。

 でもアホな上の命令に振り回されて、どうしようもない中、砂獣に残りは食われたから、今やあれだけ……彼らは沢山の仲間が死ぬところをその目に、頭に……いや心に焼き付けられてしまってる。だから体が拒否してる。

 それを私は分かってるから、あんまり無理はさせられないなって思うわけだけど、イケイケな市民の皆さんからしたら『自分たちが戦ってるのに、あいつらはなにやってんだ!』ってことになるのもわかる。

 軍は市民を護るものだからね。その軍人が今や市民の皆さんに守られてる。それなのに口だけは一丁前に出してくる……イラッとしてしまうのもわかる。けど対立なんてしてる場合じゃないんだけどね。

 自分たちに何が足りないか……それを考えると、軍人たちが言ってることが間違ってないと言うのはわかると思うんだけど……人はそんな単純ではない。腰抜けのヤツの言葉なんて……って思ってしまうのは仕方ないんだろう。

 でも実際のところ、二足歩行の砂獣を倒せてないからね。今は隊長さんの方へと進化した砂獣が行ってるからまだなんとかなってるが……

 

(いや待てよ……)

 

 今まではなるべく縦横無尽に動いてもらって、隊長さんを上手く使ってた。なにせ隊長さんは別格の強さを誇ってるからね。あの人がこの避難先の建物で暴れてたら、皆さん安心しきって武器を取らなかっただろう。

 でも今はもうある程度の戦力が確保できたた。次はそれを先導する奴が必要だ。軍人たちが使い物にならないのなら、やっぱり隊長さんが最適だ。

 それに今のままではさすがの隊長さんでも危ういからね。上手く彼がこっちに戻ってくるように誘導しよう。そして市民の皆さんと合流してもらう。そうなると進化した砂獣も増えるが……その危機をこのサーザインシャインインラの住人たち皆で乗り越えることで、きっと更に高みへと行けると思うんだ。