uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットのなかだった(ただし出ることはできません)運命という世界線を壊せ 869

スパーン!!

 

 そうまさにスパーン!! だった。さっきまでギチギチとした抵抗感を感じてたのに、振動をオンにした瞬間に、その抵抗感は綺麗になくなった。そしてまるで滑るかのようにG-01のナイフは巨大な聖騎士の腕を切り離したんだ。でもこれで終わりじゃない。

 このまま切り刻んであげよう。こいつを倒せば、他の聖騎士なんて雑魚も同じ。G-01には勝てないと、教会側に歯ぎしりさせてあげる。やつらは調子に乗ってるからね。

 私は更に反対側の腕もきる。さらには右足、左足……そうなると巨大な聖騎士はダルマである。実際ダルマでも攻撃の手段が……ないか。G-01には頭部に銃口があるが、見る限り巨大な聖騎士にはそんなのはない。兜がカパッと開かないと、口から光線を放つとかもできないだろうし、次で頭から体も真っ二つにしてあげよう。

 

「むむ……」

 

 ナイフを振り下ろす前にダルマになった巨大な聖騎士はG-01に突進してきた。その質量でG-01は後方に押しやられる。そして同時に巨大な聖騎士がどんどんと光り輝いていく。

 

「これって……」

 

 エネルギーの上昇を告げる警告がモニターに出てる。さらにさらに、私の別のモニターには離れていく聖騎士達の姿。これって知ってる。うんこれは……

 

「自爆だね」

 

 次の瞬間、モニターが真っ白に染まった。ピーピーピーとうるさい。フルシンクロしてたわけじゃないから、私が痛い……とかはない。それにきっと今のは巨大な聖騎士の最後の抵抗みたいなものだったんだと思う。

 それこそ命を懸けたはずだ。あれで倒せる……とまでは思ってなかったとしても、きっと相応のダメージは期待してたと思う。

 

「残念だったね」

 

 すでに自己修復をG-01は始めてる。そして今ので食らったダメージは全体の40パーセント程度の損傷率だった。まあわかった瞬間に私は防御方向にシフトしたからね。特殊なコーティングを表面に展開した。それはとても一時的だけど、G-01の装甲を科学的になんか強化してくれるのだ。細胞レベルの結びつきを確変するみたいな? まあだから効果切れたら一時的に装甲が脆くなってしまう……という弱点があるが、使い方次第だよね。

 そして私は今、上手く使ったと思う。実際このコーティングを使用しなかったら60%の損傷を受けてただろうって予測が出てる。私はG-01の排熱機構を利用して周囲にある黒煙を吹き飛ばす。傍から見たら、実際そんなにダメージを受けてないように見えるだろう。

 

「さて、他の聖騎士達はこのG-01を見てどう思うかな?」

 

 爆発の直前で逃げてた――というか、避難してた聖騎士達はあまりダメージを受けてないG-01をみてるはずだ。奴らの切り札だった筈の巨大な聖騎士でもG-01へとダメージをほとんど与えられないし、簡単に倒された……それが教会の上層部がどういう風に判断するのか……一応牽制にはなるだろう。それから聖騎士達は撤退していった。私をそれを許してあげたよ。