uenoutaの日記

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転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1024

「そんな事、言われる筋合いはない。それに……」
 
 そういって自分は眼下をみる。そこには一生懸命砂獣と戦ってる皆が見える。魂の輝き。絶対に負けないという、気概がこちら側にはある。けど教会側はどうだ? そんな気概はない。だって向こうの戦力はほぼ砂獣だ。聖騎士もいるが、そのほかは後方で詠唱をしてる。きっと奴らが改造してる砂獣を操ったり、なにかまたよくないことをやろうとしてるんだろう。それかあの門……それに干渉してるとか。とりあえず、こっちの方が頑張ってる。そして必死なのだ。全てをかけて、こちら側は戦ってる。けど教会側はそうじゃない。まだ余裕があるように見える。きっと向こうにとってはこんな戦いは、そこまで問題ではないのかもしれない。
 
 奴らは自分たちが来るまで、この世界で負けたことなんてなかっただろう。だからまだ勘違いしてる。自分たちがいたとしても、そんなのは結局そんな問題ではない……と。それに対して、こっちは確かに教会に勝つなんてビジョンは誰も持ちえなかっただろう。きっと想像さえできなかったはずだ。なにせずっと管理されてたからだ。与えられた力は全て教会の手の内にあった。
 だからそれを使ったとしても……もしもそれで英雄とか呼ばれるような奴がでたとしても、それでも教会にとってはなんの脅威でもない。そんな風に調整されてたんだ。けど我々の技術ですでに皆が教会の想定を超えてる。それによって、皆が本当の希望を抱くことが出来るようになってる。勝てる……かもしれない。その思いを今戦ってる人たちはもってる。
 そして……信じてるんだ。その魂の輝き。それはとても尊いものだ。だからこそ、こっちだって手を貸してる。皆がただ自分たちに頼るんじゃなく、勝ち取ろうとしてる。それなら……と、それならやってやろうじゃん――とおもえる。
 
「これは彼らの心意気に自分たちが動かされたからやってるんだ。文句なんて受け付けない」
 
 自分はそう言い切る。そもそもが彼我の戦力差は相当なものだった。それでも立ち向かう彼らを無謀だなんて……そんな事をいって傍観だけするなんてもう無理だった。それくらい自分たちはこの世界の人たちとかかわった。そして願われた。
 
「貴様らと我ら、何が違う? 貴様らとて世界を渡ってる。我らも世界を渡り、理想郷へといくのだ! それを否定などおおおおさせん!!」
 
 でっかい聖騎士の羽がすべて大きく広がった。そして虹色に輝きだす。高まる力。一気に周囲にいた普通サイズの聖騎士たちが落ちていった。きっと彼らの力もこいつがすべて奪ったんだろう。でっかい聖騎士は一度距離をとろうとする。その時、羽からいくつもの光線が放たれた。無数の光線が襲い掛かってくる。けど自分は逃げたり、よけたり一切しなかった。
 
「本当の聖なる力って奴を見せてあげよう」
 
 そんな風に自分は言ってやる。