子供達は頑張ってる。自分たちの知識と、そして体力、その全てを使ってか弱い女の子守ろうとしてる。その正義感、嫌いじゃないよ。ネナンちゃんとはそんなに仲良くないと思ってたけど、砂獣との一件でこの子達も彼女との距離を測りかねてただけなんだろう。
本当は以前みたいに仲良く遊びたかったんだ。それがようやくまた始まるかと思った矢先、ネナンちゃんを浚おうとする変な大人達が現れた。子供達はきっと直感したはずだ。奴らは悪い大人だって。そしてそれは間違ってないと思う。
なにせあんな変な格好をした奴らがまともな大人訳ない。それに私だってみすみすネナンちゃんを渡す気はない。だからといって私……いやG-01が大々的にこの街で動く事は出来ない。なにせ危ないからだ。うっかり誰かを踏み潰したり、建物ぶっ壊す危険が常にある。かなり繊細に動かせるけどさ……でもやっぱり完全シンクロ状態よりもどうしても感覚も視界も違うからね。
うっかりが取り返し付かないことになりかねない。だから今はまだ大人しくしてるわけだ。勿論AIの解析待ちもあるけど、もともと私のこの体の大きさでは街中で派手に暴れるなんて無理なのだ。だからここはAIの暗に乗ってあげようじゃない。私は更にポニから色々とチャンネル繋ぐよ。更に力を使ってG-01の機能を検索する。使えそうな物がないかなって。
「これとこれを組み合わせて……むむむ」
私は今、かなり頭を酷使してる。G-01のセンサーとかなんやら色々と有る物を検討して、内部でそれを力を使って作り替えたりする。なんかG-01の内部なら案外自由がきくようだ。
「ねえAI、録画した映像とかある?」
『過去ログをお戻りください』
簡潔に言いやがって……私はG-01の膨大な量のデータにアクセスして、過去の映像を見つけた。そしてそれらを
まあ……一部編集して(これは目の前にウインドウをだして指でパパッと出来たから簡単だった)あとはこれを流してその後はリアルタイムな映像を流せば、現状を知ってもらえる筈だ。
子供達はそろそろ体力的にも限界が近い。立ち止まる事も多くなってきたし、一人……また一人と「ここは任せて先に行け!」をやってる。なにそれうらやま。人生で一度は言ってみたい台詞じゃん。
「よし、ぽちっとな」
私はG-01の頭を上空に向けて固定する。そして頭部の左右に付いてる弾丸出す所から、光が投射されて、空中に映像が映し出される。音も空から出したい所だったけど、普通にG-01から出すことにした。そっちが簡単だったからね。でもそうなると、G-01周辺はかなりの大音量になる。まあ仕方ないよね。勿論私には影響はない。最初にテロップで『激闘!! 子供達VS誘拐犯!!』といれておいた。勿論現地の文字でね。これでわかりやすいでしょ。