uenoutaの日記

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転生したらロボットの中だった(ただし、出ることは出来ません)運命という世界線を壊せ 498

「余計な事はしないことだ。貴方では俺には勝てません」
 
 とりあえず自分が上だと示すためにある程度高圧的に行くことにした。教会の奴等って基本的に自分達がどんなときも上だと思ってる節があるし、こう言うのはまずは立場をはっきりとさせるべきなのだ。そう、はっきりさせなかったから、ペニーニャイアンの奴は未だに偉そうにしてるわけだしな。
 
「そのようじゃな。儂には見えとるよ。その身に宿る膨大な力がの……」
 
 目は閉じてるはずだけど……とかいう場面ではないな。本当にこの蜘蛛人間には自分が見えてるんだろう。それこそ自分では見えてないようなその力の片鱗とかさ。でもまさかここまでちゃんと会話になるとは……今までであった協会関係者の中でぶっちぎりで見た目的にはヤバいんだが、もしかして一番まともなんではないのか? その可能性が出てきた。イヤありがたいけどね。
 何せこれまでの教会の奴等ってほら……会話にならない奴等が多かったからな。自分達が偉いんだとか、ひざまずけだとか……そんなのをわめき散らす奴等ばっかだったじゃん。それに比べたちらこの蜘蛛人間はなかなかにちゃんとした会話が出来そうである。
 
 自分は一緒に来てた一人の青年と視線を交わす。その人はなかなかお偉い役職に就いてる人だ。ラバンさんは優秀な人は積極的に雇用していく人だからな。そういう抜擢された人だ。今回は色々とこの蜘蛛人間への尋問担当である。自分はいわばただの付き添い。まあ護衛の役目が大きいけどな。それにペニーニャイアンと会わせることで何か引き出せることもあるかも知れないと言うことでもあったし……そうなると必然的に自分が必要になる。
 なにせペニーニャイアンをどうにか出来るのは自分だけだから。不本意だけどしかたない。
 
「ふぇふぇふぇ……興味深い。人のようであって人でないのぅ……儂と同じではないか」
「え?」
 
 今……何てこの蜘蛛人間は言ったか? 同じ……この、蜘蛛人間と自分が? ヤバい……ちょっとショックだ。いやちょっとというかかなり? こいつ……自分が普通の人間ではないと見破ってるのか? 確かにその意味では……その意味では確かに……ちょっとだけ……もしかしたらかする程度には同じ……かもしれない。そもそもが体は完全にもどの人間じゃなくなってるからな。
 高性能な物に完全に変わってる。なにせ自分も魔王もジゼロワン殿のパーツの一部、武器の一部だからな。ただその武器が自立して動けるようになってるだけ……だ。だからその意味では、この蜘蛛人間と同じ……なのかも知れない。
でもそんなの見せないけど……
 
「何のことだ? よくわからないな」
「素晴らしい……すばらしいぃのお! その完成度……素晴らしい!」
 
 なんかいきなり絶賛されだした。やっぱり蜘蛛の姿はイヤなのかな? とか思った。