uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 670

 体が軽い。今まで無いくらいにだ。どこまでも……そうどこまでも行けるような……そんな気分だ。手に取った剣は初めてのはずなのにしっくり来る。みなぎる力が刀身を輝かせて、そして一振りするだけで、あれだけ困難だった砂獣がまるでそこに居ないかの用に切れる。

 

「ははっ」

 

 思わずそんな笑いが漏れる。戦闘中に笑うなんて……そんなの以前は考えられなかった。なにせ一つ一つ、一瞬一瞬が生死を分けてたからだ。余裕なんて一ミリも一秒も存在してなくて、自分だけではなく、周囲にも気を配って誰も死なないように……けどそんなのは土台無理で……けどそれでも目指さずには居られなかった。

 自分は強かったから。そして上に立つ立場だったから。部下を守り……街の人達を守る。それが使命で、そしてヤるべきこと。自分の役目。それでもどれだけ高いと感じたか。でも今はどうだ? 武器一つで、これほどに変わるのか。

 これが笑わずに居られようか? 

 

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

 俺は勢いのままに剣を前に突き出して進む。周囲が高速で流れて、目の前の蟻の砂獣共をなぎ倒して、そしてでっかいムカデの砂獣をその勢いのままに突き刺して後方に押し流してく。

 

「まだ! まだだあああああああああああああああ!」」

 

 今まではこいつを見たら俺たちではても足も出なくて、逃げるしかなかった。でも今は違う……それを証明してみせよう。まっすぐに進んでた体を地面から離す。斜め上へと俺は走った。そう、今俺は空を行ってる!! 

 

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

 俺はついにムカデの砂獣を打ち砕いた。その頭がくだけて、連鎖的に長い体も弾けていく。それを大きく呼吸をしながらみる。いや、消えいく砂獣だけじゃない。初めてこんな位置から世界を観た。

 自分の守ってきた街サーザインシャインインラ。美しい水の街。オアシスを包み込む美しい街だ。けどその周囲にはなにもない。ただただ砂漠が広がっているだけ。そして今はそこには沢山のうごめく砂獣の群れ。

 この位置で、この規模でそれを見せられると今までの、いやさっきまでの俺は絶望を感じていただろう。けど今はこの手に頼りになる相棒がいる。

 

「いけるよな?」

 

 落ちながら俺はそう剣に問いかける。勿論なにか反応が返ってくるわけはない。けど、太陽の光に反射した刀身は俺の言葉を肯定してくれたように感じた。だから……再び飛ぶ。奴らの……砂獣の中へと俺は突っ込んだ。