「そもそもが石化とはどういう原理なの?」
よくよく考えると、人が石になるって意味がわかんないよね? だって人体に石になる要素とかあるのか? 私はそんなに人体に詳しいわけではないから、そこんとこよくわかんない。
もしかしたら科学的に、なにか変な反応をしたら人間でも石になってしまうんだろうか? まあ実際、科学……というよりも魔法で石にされてる……って感じの物が多いと思うけどね。
石化は強いとは思う。なにせ私……というかG-01にも一応通ってる。中和されてるが、そもそもがG-01に通ることが異常というか……そんな気がするからね。一応私はこの石化のメカニズムを解析してる。
新しい兵器に転用できるかもしれない。いや、もしかしたら既にあるかもしれないが……石化の攻撃を食らったのに、なかなか石化しない私に対して、アラクネ型砂獣はふしぎに思ってそうだ。
彼女は空中に糸を引いて、そこで体制を整えてる。こいつばっかり相手にしてたら、もう一体が教会にたどり着いてしまう。とりあえず握ってた混在砂獣を握りつぶして、私は腕を回収することにした。
その際、私は相対してたアラクネ型砂獣に背中をむける。こっちじゃなく、もう一体を追う……そっちを優先させる……そんな素振りを見せたのだ。そしたらなにかまたべつの動きをするかな? って思ったから。そして、ちょっと隙きをみせると、向こうも油断すると思ったからだ。
そしてそれはあたってた。一瞬の油断、心の隙き……それが命取りだよ。なにせ、私は混在砂獣を潰した腕を戻したといったが、空中と地上にあったんだから、そこそこ距離はある。それに、まっすぐに戻したわけじゃない。自立してるG-01の腕は大きく回らせたのだ。
そしてアラクネ型砂獣の背後からその腕を迫らせてた。私が背中を見せたことで、チャンスだと思っただろう。けど私的には、もう見る必要がなかった。ただそれだけ――
「ギャアオオオオオオオオオオオ!!」
――そんな声が空に響いた。モニターで見ると、とっさに気づいたようだけど、半分の足がちぎれてる。とりあえずそれなりのダメージを与えられたし、私は手がなくなってる方の腕を掲げてそこに戻ってきた腕がガチャガチャとつながっていく。そしてもとに戻ると同時に、教会に向かってるもう一体の砂獣を追いかける。