uenoutaの日記

好きなものを描いたり、買ったものを紹介していきます。

ある日、超能力が目覚めた件 426P

『たたた大変ですーーー!!』
『なんかやばいことになってるぞご主人!!』
(どうし……ん?)
 
 なんかスマホに通知が届いてる。ピロンピロンピロンと何事と思って見てみる。いつもは野々野足軽スマホは黙ってることがおおい。通知も特定の人だけで、フォローというかスマホに入れてるアプリの通知の方が多いくらいだ。そして実はこれもそんなアプリの通知だった。
 それだけでいつもなら再びスマホを置くだろう。けど今回はスマホを置くことを野々野足軽はしなかった。なぜなら、その通知から見える部分。二行くらいの分に興味をひかれたからだ。
 
『緊急速報・〇〇駅周辺でテロ!? それともバイオハザードか!? 人が人を襲う!?』
 
 そんなのだった。とりあえず続報的に次々に同じニュースが更新していってる。それの一つをタップしてみてみる野々野足軽。するとそれには動画がリンクしてあった。記事を読むよりもそっちが早いだろうと野々野足軽は迷わずタップして動画サイトへと飛んだ。そして生放送の映像が見えてくる。
 
 いや、違った。その映像は最初からおかしい。どうやらちゃんとしたキー局のスタッフとアナウンサーがいたらしい。いたらしいというのは、既に画面がおかしくなってるのだ。見えるのは人の足元だけだ。たくさんの人がいるのはわかる。それだけの足がみえてる。時々途切れるカメラからの映像。そして現場ではなく、スタジオの方から掛ける声が聞こえてた。
 
『大丈夫ですか? どうしたんですか?』
『スタッフ誰か!』
 
 実際大手のキー局となれば、一人二人しか現場に行ってない……なんてことはないだろう。誰かが応えるはず……そんな願望を込めた声……けど応える人はいない。コメントでも「これやばくない?」「なんかいきなりふらふらとしだしたな……」「集団催眠?」 「なんか裸の女いたぞ!!」「嘘乙」そんなコメントが流れてる。他にも誰かが面白がって配信してるんでは? とSNSとかで探して……みようと思って野々野足軽はやめた。
 
(なんでそんな普通の事をしようとしてるんだよ)
 
 そう思ったのだ。野々野足軽はてんぱってしまってたみたいだ。だって野々野足軽には誰か……を頼る必要なんて基本ない。この部屋にいたって野々野足軽はどこだって見ることが出来るんだから。自身の力……それを信じればやることは自然に見えてくる。野々野足軽は今度はさっき動画でみた場所へと視線を飛ばす。あの仮面の男のアパートからきっと悪魔は駅の方向へと向かったんだろう。
 すると……だ。なんとまあ簡単に分かった。なにせ人の波が簡単にその場所を押しえてくれたんだ。自分の家にいたから気づかなかったが、どうやら仮面の男のアパートの地域はかなりの大事になってるようだ。そういえば遠くでサイレンとか聞こえる気がする。